5ナンバーサイズの謎を解く
5ナンバー車とは、道路を走る車のナンバープレートの分類番号、3桁以下の数字の最初の数字が5で始まる小型乗用車のことを指します。この数字は車の大きさによって決まり、5ナンバー車は全高(車の一番高いところまでの長さ)が2メートル以下、全長(車の一番長い部分の長さ)が4.7メートル以下、全幅(車の最も幅広い部分の長さ)が1.7メートル以下である必要があります。
さらに、5ナンバー車は、人を運ぶための乗用車(定員10人以下)であり、燃料を燃やして動力を得る装置であるエンジンが、軽油で動くディーゼルエンジンか、もしくはガソリンで動くエンジンの場合、総排気量が2000cc以下である必要があります。つまり、これらの条件全てを満たす車が5ナンバー車(小型乗用車)として登録されるのです。
近年では、維持費の安さから小さな軽自動車の人気が非常に高まっています。しかし、5ナンバー車も維持費が比較的安く済むため、依然として多くの需要があります。
一方で、車の安全性や快適性を向上させるための技術革新、例えば衝突安全性能を高めるための車体の強化や、居住空間を広くするための設計変更などにより、車は全体的に大型化する傾向にあります。そのため、5ナンバー車のサイズ規定内に収めることが難しくなってきており、車を作る会社にとっては、5ナンバーサイズを維持しながら顧客のニーズに応えることが課題となっています。5ナンバー車は、日本の道路事情や駐車場事情を考慮した、日本ならではの規格と言えるでしょう。