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環境対策

車と環境問題:オゾン層を守る取組み

空の高いところ、地上からおよそ10から50キロメートルほどの成層圏と呼ばれる場所に、オゾン層は存在します。オゾン層とは、その名の通り、オゾンという気体の濃度が特に高い層のことです。では、オゾンとは一体どのような気体なのでしょうか。オゾンは、酸素原子が3つ結びついてできる気体です。私たちが呼吸に使う酸素は酸素原子が2つなので、オゾンとは少し違います。 このオゾン層は、太陽から送られてくる有害な紫外線から、地球上の生き物を守るという、とても大切な役割を担っています。太陽の光は生きるために必要不可欠ですが、紫外線は私たち人間にとって有害なもので、浴びすぎると皮膚がんや白内障といった病気を引き起こす可能性があります。また、植物にとっても、紫外線は成長を邪魔するやっかいな存在です。 オゾン層は、この有害な紫外線を吸収してくれるのです。まるで、私たちを紫外線という敵から守る盾のような存在と言えるでしょう。もし、オゾン層がなかったら、地上に降り注ぐ紫外線の量は格段に増え、地球上の生き物は深刻なダメージを受けてしまいます。それほど、オゾン層は地球の生命にとってなくてはならないものなのです。 近年、冷蔵庫やエアコンなどに使われていたフロンガスによってオゾン層が破壊されていることが問題になっています。オゾン層を守るために、フロンガスを使わない製品を選ぶなど、私たち一人ひとりができることを考えていく必要があるでしょう。
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フロン回収破壊法:クルマと環境保全

空の高いところにあるオゾン層は、太陽光に含まれる体に良くない紫外線を吸収して、私たち生き物を守る大切な役割をしています。しかし、かつて冷蔵庫やエアコンなどに使われていたフロンという物質が、このオゾン層を壊してしまうことが分かりました。そこで、世界各国でフロンを減らすための取り組みが始まり、日本でも『特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律』、略してフロン回収破壊法が作られました。この法律は2001年6月に公布され、施行されました。 フロン回収破壊法の大きな目的は二つあります。一つはオゾン層を守ること、もう一つは地球温暖化を防ぐことです。フロンはオゾン層を壊すだけでなく、地球を暖める力も二酸化炭素の数百倍から数万倍も強く、温暖化を速めてしまうからです。この法律のおかげで、エアコンや冷蔵庫などを処分する際には、フロンをきちんと回収して処理することが義務付けられました。家電製品を買い替える時などに、この法律に基づいた手続きを業者に依頼することになります。 フロン類の回収と破壊を徹底することで、オゾン層の破壊を食い止め、地球温暖化の進行を抑えることに繋がります。また、この法律は、私たち一人ひとりが環境問題について考えるきっかけにもなりました。法律ができたことで、フロンの問題だけでなく、環境を守る大切さを改めて認識する人が増えたのです。今では、フロンを使わない新しい冷媒が開発され、普及が進んでいます。これは、フロン回収破壊法の制定と、それに伴う国民の意識向上という成果の上に成り立っていると言えるでしょう。今後も、環境を守るための努力を続け、より良い未来を築いていくことが大切です。