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未来を駆動する:リチウムポリマー電池

電気を蓄える道具として、今やなくてはならない電池。その中でも、近年注目を集めているのが「リチウムポリマー電池」です。この電池は、従来の電池とは異なる画期的な仕組みで電気を蓄えます。 従来の電池では、電気を伝えるために液体の電解質が使われていました。しかし、リチウムポリマー電池では、「ポリマー固体電解質」という固体の物質を用います。これは、複数の分子が鎖のようにつながった高分子材料に、塩を混ぜ合わせたものです。液体ではなく固体を使うことで、電池の構造も大きく変わります。 リチウムポリマー電池は、薄い膜を重ねた構造をしています。ちょうど、薄いパンに様々な具材を挟んだサンドイッチのような構造です。まず、負極にはリチウム金属の薄い箔とポリマー固体電解質を混ぜ合わせたものを使います。そして、正極には電気を生み出すもととなる活物質とポリマー固体電解質を混ぜ合わせたものを用います。これらの正極と負極を薄い膜状にし、電気が外に漏れないようにする絶縁体や、電気を集める集電体と共に層状に重ねていきます。 このサンドイッチのような構造のおかげで、リチウムポリマー電池は様々な利点を持っています。まず、薄くて軽く、形を自由に変えられるため、様々な機器に搭載しやすい点が挙げられます。また、従来の液体電解質を使った電池に比べて、液漏れのリスクが少なく、安全性が高いことも大きな特徴です。さらに、ポリマー固体電解質は電気抵抗が小さいため、エネルギー効率も良いとされています。 このように、リチウムポリマー電池は、材料と構造の両面から革新的な仕組みを持つ、次世代の電池として期待されています。今後、更なる技術開発によって、私たちの生活をより便利で豊かにしてくれることでしょう。