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エンジン

車の心臓、総排気量とは?

車の心臓部であるエンジンには、その働きぶりを表す大切な数値があります。それが総排気量です。これは、エンジンの大きさを示すもので、車で例えるなら体の大きさのようなものです。大きな車と小さな車があるように、エンジンにも大小があります。この大きさを数値で表したものが総排気量なのです。 では、どのようにしてこの数値が決まるのでしょうか。エンジンの中には、ピストンと呼ばれる部品が上下に動いて力を生み出す部屋、シリンダーがあります。このシリンダーの容積が排気量です。ピストンが上端(上死点)から下端(下死点)まで一回動くことを一行程(ストローク)と言います。この一行程で掃き出される体積が、シリンダー一つあたりの排気量です。エンジンにはシリンダーが複数備えられていることが一般的で、全てのシリンダーの排気量を合計したものが、総排気量となります。単位は一般的にcc(立方センチメートル)またはL(リットル)で表されます。 総排気量は、車の性能を大きく左右します。大きなエンジン、つまり総排気量の大きいエンジンは、多くの燃料と空気を燃焼させることができるため、力強い走りを実現できます。しかし、その分多くの燃料を消費するため、燃費は悪くなる傾向があります。一方、小さなエンジンは、燃料消費が少なく燃費は良いですが、大きなエンジンに比べると力強さは劣ります。 そのため、車を選ぶ際には、自分の使い方や運転の仕方に合った総排気量を選ぶことが大切です。例えば、力強い走りを求める人や、荷物をたくさん積んで走る人は、総排気量の大きい車を選ぶと良いでしょう。逆に、街乗り中心で燃費を重視する人は、総排気量の小さい車を選ぶ方が適しています。このように、総排気量は車の性能を理解する上で重要な指標となるので、車選びの際には必ず確認するようにしましょう。