回転数制限の仕組み:レブリミッター
車は、燃料と空気の混合気を爆発させて力を生み出す装置(機関)を心臓部としています。この機関の大切な部品である回転軸の回る速さを回転数と呼び、速すぎる回転から機関を守るために回転数に上限を設けているのです。これが回転数制限装置、別名回転数制限機です。
機関は、混合気を爆発させることで内部の部品である活塞を上下に動かし、この動きを回転運動に変えて車を走らせる力を生み出しています。しかし、回転数が上がりすぎると、活塞や回転軸など、機関内部の部品に大きな負担がかかり、摩耗や破損の原因となります。機関を高速で回し続けると、部品が耐えきれなくなり、最悪の場合は機関が壊れてしまうこともあります。このような事態を防ぐために、回転数制限装置が重要な役割を果たしています。
回転数制限装置は、あらかじめ設定された回転数の上限に達すると、燃料の供給を一時的に止めることで回転数を制御します。回転数が制限値に達すると、車は少し息継ぎをしているように感じることがあります。これは、燃料の供給が制限されているために起こる現象で、故障ではありません。回転数制限装置が正常に働いている証拠です。この制限のおかげで、機関への負担が軽減され、機関の寿命を延ばすことに繋がります。
回転数制限装置は、いわば機関の安全弁のようなものです。回転数が上がりすぎるのを防ぐことで、機関を損傷から守り、安全で快適な運転を支えています。スポーツ走行など、高い回転数を多用する状況では特に重要な役割を果たしており、回転数制限装置があることで、運転者は安心して運転に集中することができます。