RX-7

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エンジン

回転翼と密着:アブレイダブルシールの革新

車の動力源である原動機。その働きを高める重要な部品の一つに、過給機があります。過給機は、排気ガスが持つ力を利用して空気を押し縮め、原動機に送り込むことで、より多くの燃料を燃焼させ、出力を上げる役割を担っています。この過給機の心臓部とも言えるのが、圧縮機と呼ばれる部分です。圧縮機は、高速で回転する羽根車と、それを囲む外枠で構成されています。羽根車と外枠の間にはわずかな隙間(先端すきま)がありますが、この隙間の大きさが、過給機の効率に大きく影響します。 隙間が大きすぎると、せっかく押し縮めた空気が漏れてしまい、本来の力を発揮できません。これでは燃料も多く使うのに、思ったほどの力は得られません。まるで、穴の開いた風船に一生懸命空気を入れるようなものです。せっかく入れた空気が逃げてしまい、風船は膨らみません。過給機も同じで、せっかく空気を圧縮しても隙間から漏れてしまっては、原動機の力は上がりません。 反対に、隙間が小さすぎると、高速で回転する羽根車が外枠に接触してしまいます。これは、まるで狭い通路を無理やり大きな荷物を運ぶようなものです。通路と荷物がぶつかり、傷がついたり、荷物が壊れたりする危険があります。過給機でも同じことが起こります。羽根車と外枠が接触すると、どちらも傷つき、最悪の場合は壊れてしまいます。 この隙間を最適な状態に保つことは、高性能な過給機を作る上で非常に重要です。ちょうど良い隙間を保つことで、空気が漏れることなく効率的に圧縮され、同時に羽根車と外枠の接触も防ぐことができます。これは、まるで糸を通す針穴のようなものです。針穴が大きすぎると糸が通り過ぎてしまい、小さすぎると糸が通らず、針が折れてしまうかもしれません。ちょうど良い大きさの針穴が、スムーズに糸を通すために必要です。過給機においても、この「ちょうど良い隙間」を見つけることが、高性能化の鍵となります。