誰もが快適に使える車を目指して
誰もが使えるように工夫された設計、つまり、みんなが使いやすいように考えられた製品づくりの考え方のことを、ユニバーサルデザインといいます。これは、年齢や性別、出身地、障がいの有無などに関係なく、全ての人が快適に使えることを目指すものです。
例えば、車を考えてみましょう。高齢の方や体の動きが不自由な方でも、楽に乗り降りできるよう、座席の高さを調整できる機能や、ドアの開口部を広く設計するなどの工夫が凝らされています。また、力の弱い方でもスムーズに運転操作ができるように、ハンドルを軽くしたり、アクセルやブレーキペダルを軽く踏むだけで反応するような工夫もされています。
さらに、最近の車には、音声で指示を出したり、画面に触れて操作できる技術も取り入れられています。例えば、カーナビゲーションシステムの音声案内や、エアコンの温度調整を画面に触れて行うといった具合です。これらの技術は、機械の操作に慣れていない方や、文字を読むのが難しい方でも、直感的に操作できるので、より多くの人が使いやすいと言えるでしょう。
ユニバーサルデザインは、車だけでなく、様々な製品や建物に適用されています。例えば、公共施設の出入口にスロープを設置したり、公共交通機関に音声案内を導入したりするなど、私たちの身の回りには様々な工夫が凝らされています。
このように、ユニバーサルデザインは、誰もが社会に参加し、活躍できる社会を作る上で、非常に大切な考え方です。誰もが暮らしやすい社会を実現するために、これからも様々な分野でユニバーサルデザインの考え方が広まっていくことが期待されます。