安全運転の要、車の鏡
車のことを知りたい
先生、バックミラーって車体の外側についているものだけですか?
車の研究家
いい質問だね。バックミラーには、車体の外側についているものと、車内の運転席前についているものの二種類があるんだよ。
車のことを知りたい
なるほど!車内のものもバックミラーっていうんですね。違いは何かありますか?
車の研究家
外側のミラーはドアミラーとかフェンダーミラーって呼ばれていて、歩行者を守るために折れるようになっている。車内のミラーはルームミラーとも呼ばれていて、事故の際に運転者を守るために取れやすくなっているんだよ。
バックミラーとは。
車の後ろを見るための鏡である『バックミラー』(和製英語で、正しくは『後ろ向きに見える鏡』または『運転用の鏡』)について説明します。トレーラー以外のすべての車には、必ずこの鏡を付ける必要があります。バックミラーには、車体の外側にあるもの(ドアミラー、フェンダーミラー、車体後部の下にあるミラーなど)と、車内にあるものの二種類があります。バックミラーは、決められた障害物が見えるように調整できるだけでなく、走っているときの風の力や揺れで動かないように、一定の位置に保てる必要があります。車体外側の鏡は、歩行者にぶつかった際に安全なように、衝撃でたたくとたためるようにしなければなりません。また、車内にある鏡は、乗っている人が安全なように、衝撃で外れるようにしなければなりません。後ろが見える範囲は、車の種類によって細かく決められています。そのため、車体外側の鏡は、車体の端から250mm未満まで出ていても良いことになっています。この場合、車の幅はバックミラーではなく、車体の端で測ります。
後ろを見る鏡の種類
車を安全に走らせるには、後ろの様子をよく見ることはとても大切です。そのため、どの車にも後ろを見るための鏡、いわゆる後写し鏡を取り付けることが決まりになっています。大きく分けて、車体の外側にある外付け鏡と、車内にある内付け鏡の二種類があります。
外付け鏡は、運転席側の扉、助手席側の扉に取り付けられているものが一般的で、扉鏡と呼ばれています。その他、車体の前方の左右に取り付けられる翼鏡や車体後部の底に取り付けられた床下鏡など、様々な場所に設置されるものもあります。扉鏡は、運転席から少し手を伸ばせば角度を調節できるようになっており、自分の見やすい位置に合わせることが可能です。翼鏡は、昔はよく見られましたが、最近はあまり見かけなくなりました。床下鏡は、後方の低い位置を確認するのに役立ちます。例えば、小さな子供や障害物など、扉鏡や内付け鏡では見えないものを確認することができます。
一方、内付け鏡は、運転席と助手席の間にある前の窓の上の方に設置されているのが一般的です。内付け鏡は、後方の広い範囲を一度に見ることができます。車の真後ろの状況を把握するのに役立ち、車線変更や合流の際に後続車の有無や距離感を掴むことができます。内付け鏡には、夜間の後続車のヘッドライトの眩しさを軽減する防眩機能が付いているものもあります。レバー操作で鏡の角度を調整することで、眩しさを防ぐことができます。
これらの鏡をうまく使い分けることで、見えない部分を減らし、安全な運転を心がけることが大切です。例えば、車線変更をする時は、まず内付け鏡で後続車の有無と距離を確認します。その後、変更したい方向側の扉鏡で、死角に車やバイクがいないかを確認します。このように、複数の鏡を組み合わせて使うことで、より安全に運転することができます。
種類 | 設置場所 | 主な用途 | その他 |
---|---|---|---|
外付け鏡 | 扉鏡(運転席側・助手席側) | 後方確認、車線変更時の安全確認 | 運転席から角度調節可能 |
翼鏡(車体前方の左右) | 後方確認 | 最近はあまり見かけない | |
床下鏡(車体後部の底) | 後方の低い位置の確認(子供、障害物など) | 扉鏡や内付け鏡では見えないものを確認可能 | |
内付け鏡 | 運転席と助手席の間の前の窓の上の方 | 後方の広い範囲の確認、車線変更・合流時の後続車確認 | 防眩機能付きのものもある |
鏡の役割と重要性
車の後ろに付いている鏡は、ただ後ろを見るためだけのもの、と軽く考えてはいけません。安全に車を走らせるためには、なくてはならない大切なものです。車線を変更したり、他の道路と合わさるところに入ったり、車を停めたりする時など、どんな運転の操作をする時でも、後ろの様子をきちんと把握することはとても大切です。特に、速度の出る道路では、後ろから近づいてくる車の速さを判断し、安全な車間距離を保つために、この鏡が大きな役割を果たします。
夜や雨の日など、周りの様子が見えにくい時は、後ろの鏡から得られる情報がさらに重要になります。例えば、夜間に後ろから来る車のヘッドライトが鏡に映ることで、その車の存在や距離を認識できます。雨の日は、水滴で視界が悪くなりますが、鏡を活用することで、後続車の動きを予測しやすくなります。また、高速道路での合流では、後ろの車の速度や距離を鏡で確認することで、スムーズかつ安全に合流することができます。
適切に後ろを確認することは、事故を防ぎ、自分自身はもちろん、周りの歩行者や他の車の安全を守ることにも繋がります。後ろの鏡を見るのは一瞬のことですが、その一瞬が大きな事故を防ぐことに繋がることがあります。そのため、運転中はこまめに鏡を確認し、周りの状況を把握するように心がけましょう。慣れてくると、無意識に鏡を見るようになり、安全運転に役立ちます。
さらに、鏡の角度を正しく調整することも大切です。自分の座高や運転姿勢に合わせて、後方視界が最大限に確保できるよう調整しましょう。適切に調整された鏡は、死角を減らし、より安全な運転を可能にします。日頃から、鏡の状態を確認し、汚れていたら拭き取るなど、常に良好な状態を保つように心がけましょう。
車の後ろの鏡の重要性 | 具体的な活用場面 | 注意点 |
---|---|---|
安全な車線変更、合流、駐車 安全な車間距離の確保 事故防止、周囲の安全確保 |
車線変更、合流、駐車時 速度の出る道路での車間距離確保 夜間、雨天時の後続車確認 高速道路での合流 |
こまめな確認 角度の調整 良好な状態の維持 |
鏡の正しい調整方法
安全な運転のためには、周りの状況をしっかりと把握することが大切です。そのためには、視界を確保するための鏡の調整が欠かせません。 車には、内側の鏡と外側の鏡の二種類があります。それぞれの鏡を正しく調整することで、死角を減らし、より安全に運転することができます。
まずは、左右にある外側の鏡の調整方法です。運転席に座り、身体を動かさないようにします。左側の鏡は、車体の左後方が見えるように調整します。鏡に映る自分の車の部分は最小限に抑え、周りの景色を中心に映るようにします。左側の鏡で、後続車や隣の車線の状況を確認できるようにしましょう。右側の鏡も同様に、車体の右後方が見えるように調整します。自分の車の部分は最小限に抑え、後続車や隣の車線の状況を確認できるようにしましょう。左右の鏡は独立して調整できるので、それぞれ最適な角度に調整することが重要です。
次に、内側の鏡の調整方法です。内側の鏡は、運転席に座った状態で後方全体を広く見渡せるように調整します。後方の窓全体が鏡に映るようにし、出来るだけ遠くまで見通せるようにしましょう。左右の鏡でカバーできない中央後方の視界を確保することが目的です。
これらの鏡を正しく調整することで、死角を最小限に抑え、より安全な運転が可能になります。 運転する前は必ず鏡の調整を行い、安全運転を心がけてください。慣れてくると、無意識に鏡を確認するようになるので、こまめな確認を習慣づけるようにしましょう。
鏡の種類 | 調整方法 | 目的 |
---|---|---|
左右の 外側ミラー |
– 運転席に座り、身体を動かさない – 車体の左右後方が見えるように調整 – 自分の車の部分は最小限に抑え、周りの景色を中心に映す – 左右ミラーは独立して調整 |
– 後続車や隣の車線の状況確認 – 死角を減らし安全運転 |
内側ミラー | – 運転席に座った状態で後方全体を広く見渡せるように調整 – 後方の窓全体が鏡に映るようにし、出来るだけ遠くまで見通せるようにする |
– 左右の鏡でカバーできない中央後方の視界を確保 |
安全のための工夫
自動車の安全性を高める上で、鏡は重要な役割を担っています。車内外の状況を把握し、安全な運転を支援するために、様々な工夫が凝らされています。
まず、ドアの外側にある鏡(ドアミラー)について見てみましょう。近年では、多くの自動車で衝撃を受けると折れる仕組みが採用されています。これは、歩行者とぶつかった時、衝撃を吸収することで、歩行者の怪我を軽くするためです。また、自転車や他の車と接触した場合でも、ドアミラーの損傷を最小限に抑えることができます。さらに、狭い場所での駐車時に、ドアミラーを折りたたむことで、車体の幅を小さくできるという利点もあります。
次に、車内前方にある鏡(ルームミラー)にも安全のための工夫があります。万が一の事故の際、この鏡が運転者や同乗者にぶつかって怪我をさせる危険性があります。これを防ぐため、多くの車では衝撃を受けると外れやすい構造になっています。事故の衝撃でルームミラーが外れることで、乗員への二次的な被害を軽減することができます。
これらの鏡以外にも、視界を広げる工夫が凝らされています。例えば、車体後方の死角を減らすために、広角レンズを採用したドアミラーや、運転席から見えない場所を確認できる補助的な鏡などが装備されています。これらの工夫により、より安全な運転が可能になります。自動車メーカーは、乗員と周囲の安全を守るために、日々技術開発に取り組んでおり、鏡はその中でも重要な役割を果たしていると言えるでしょう。
鏡の種類 | 安全のための工夫 | メリット |
---|---|---|
ドアミラー | 衝撃を受けると折れる仕組み | 歩行者への怪我軽減、ドアミラー損傷の最小限化、狭い場所での駐車を容易にする |
ルームミラー | 衝撃を受けると外れやすい構造 | 事故時の乗員への二次被害軽減 |
広角レンズドアミラー、補助ミラー | 視界を広げる工夫 | 死角の減少、より安全な運転 |
鏡の位置と車の大きさ
車の大きさと後ろを見る鏡の位置には深い関わりがあります。安全に車を走らせるためには、後ろの様子をしっかり確認する必要があるため、ドアミラーは車の外側に少し飛び出すように付いています。
法律では、この飛び出す長さ、つまり車体の端から鏡までの長さは250ミリメートル以内と決められています。たとえば、車体の幅が1700ミリメートルの車の場合、鏡が100ミリメートル飛び出しているとすると、鏡の先端までは車体の中心から950ミリメートルの位置になります。しかし、車の幅はあくまでも車体の端から端までで測ります。つまり、この場合の車の幅は1700ミリメートルであり、飛び出した鏡の部分は含まないのです。
車体の大きさを測る時に鏡の部分を含まないのは、狭い道や駐車場で車の通行や駐車がしやすいかどうかを判断する上で重要です。もし鏡の部分を含めて車の幅を測ってしまうと、実際の車体の大きさよりも大きく見えてしまい、通行や駐車に支障をきたす可能性があります。また、車庫証明を取得する際にも、この車体の大きさが基準となりますので、鏡を含めずに車体の幅を測ることは必要不可欠です。
このように、鏡の位置と車の大きさに関する法律は、安全な運転を確保するとともに、円滑な交通を実現するために重要な役割を果たしていると言えるでしょう。
項目 | 説明 | 数値例 |
---|---|---|
ドアミラーの突出 | 安全確認のため、ドアミラーは車体外側に突出している。その長さは法律で規定されている。 | 250mm以内 |
車幅の測定基準 | 車幅は車体の端から端までを測り、ドアミラーは含まない。 | 車体幅1700mm、ミラー突出100mmの場合、車幅は1700mm |
車幅測定基準の理由 | 狭い道や駐車場での通行・駐車のしやすさを判断するため。また、車庫証明取得の基準となるため。 | ミラーを含めると実際の車体よりも大きく見えてしまい、通行・駐車に支障をきたす可能性がある。 |
法律の役割 | 安全な運転の確保と円滑な交通の実現。 |
様々な機能を持つ鏡
近頃は、車が持つ様々な工夫のおかげで、運転が以前よりもずっと楽になっています。その中でも、運転席から見える鏡の進化は目覚ましいものがあります。かつてはただ後方を見るためだけのものだった鏡に、今では様々な機能が備わっているのです。
まず、夜間の運転で悩みの種となる後続車のヘッドライトの眩しさ。これを自動的に和らげてくれるのが、自動防眩機能付きの鏡です。後続車のライトの強さを感知し、鏡の反射率を自動的に調整することで、目に優しい光へと変えてくれます。これにより、夜道での運転の負担が大きく軽減されます。
また、車線変更時の安全確認を支援してくれるのが、サイドカメラシステムと連動した鏡です。従来の鏡では見えにくかった死角を、カメラが捉え、その映像を運転席近くの画面に映し出します。これにより、死角に隠れていた車やバイクの存在を確認できるため、より安全に車線変更を行うことができます。
さらに、後方の車との距離を測り、安全な距離を保つためのサポートをしてくれる鏡も登場しています。この鏡は、レーダーやセンサーを使って後続車との車間距離を常時監視し、近づきすぎると音や光で警告を発してくれます。追突事故の危険性を減らすだけでなく、適切な車間距離を保つことで、スムーズな流れを作るのにも役立ちます。
このように、様々な機能を持つ鏡は、安全運転を支援するだけでなく、ドライバーの疲労軽減にも大きく貢献しています。日々の技術革新は、私たちの運転をより快適で安全なものへと進化させていると言えるでしょう。
機能 | 説明 |
---|---|
自動防眩機能 | 後続車のヘッドライトの眩しさを自動的に軽減。夜間運転の負担を軽減。 |
サイドカメラシステム連動 | 死角をカメラが捉え、映像を運転席近くの画面に表示。安全な車線変更を支援。 |
後方車との距離測定 | レーダーやセンサーで後続車との車間距離を監視。安全な距離を保つサポート。追突事故の危険性を軽減。 |