オールモード4×4:あらゆる道を制す

オールモード4×4:あらゆる道を制す

車のことを知りたい

先生、『オールモード4×4』って、普通の四輪駆動とは違うんですか?

車の研究家

そうだね、普通の四輪駆動と違って、『オールモード4×4』はコンピューターが自動で前後のタイヤへの力の配分を調整してくれるんだ。普段は後ろ二輪で走っていて、滑りやすい路面や急なカーブなど、必要な時に自動で前に駆動力を送ってくれるんだよ。

車のことを知りたい

へえー!賢いんですね!じゃあ、雪道でも安心ってことですか?

車の研究家

その通り!雪道だけでなく、でこぼこ道でも安定した走りを実現してくれるんだ。さらに、自分で前後の力の配分を固定することもできるから、状況に合わせて自由に操ることができるんだよ。

オールモード4×4とは。

日産スカイラインGT-Rなどに搭載されている「オールモード4×4」という四輪駆動システムについて説明します。このシステムは、電子制御で前後の車輪への力の配分を変えることができます。

自動制御モード(AUTOモード)では、通常は後ろ車輪(もしくは前輪)で駆動し、状況に応じて前輪(もしくは後輪)にも駆動力を配分します。路面の状態や運転の状況を様々なセンサーが感知し、前後の車輪への力の配分を自動で0:100から50:50まで調整します。これにより、街中から悪路、雪道まで安定した走行が可能です。

また、二輪駆動モードと前後均等(50:50)の固定モードも備わっているので、運転手が自分で駆動方式を選ぶこともできます。

駆動方式の革新

駆動方式の革新

かつて、車はほとんどが二輪駆動でした。前輪を動かす方式か、後輪を動かす方式があり、それぞれの持ち味に合わせて車種が作られ、運転する人は自分の運転の仕方や車の使い道に合わせて車を選びました。たとえば、前輪駆動は燃費が良い、後輪駆動は力強いなどです。

しかし、技術の進歩は常に新しい可能性を生み出します。四つの車輪すべてを動かす四輪駆動が出てきて、でこぼこ道での走破性がとても良くなりました。ぬかるみや雪道など、二輪駆動では走りにくい道でも、四輪駆動ならしっかりと進むことができます。これまで車は、走る場所によって二輪駆動と四輪駆動を使い分けるのが当たり前でした。

ところが、舗装された道路でも快適に走れる四輪駆動への需要が高まりました。オフロードだけでなく、普段の街乗りでも四輪駆動の安定性を求める人が増えてきたのです。こうした要望に応える形で登場したのが、画期的なオールモード4×4というシステムです。

このシステムは、コンピューター制御で前後の車輪への力の配分を自動で変えることができます。路面の状況や運転の状況を瞬時に見分け、一番良い力の配分をそれぞれの車輪に行います。乾いた道路では燃費の良い走り方を、滑りやすい道路では安定した走り方を、でこぼこ道では力強い走り方を、それぞれ自動で判断して行ってくれるのです。

これにより、どんな道でも安定して快適に走れるようになりました。雪道やぬかるみはもちろん、高速道路や街中など、あらゆる道で安心して運転できます。まさに、どんな道でも自由に走りたいという夢を実現したシステムと言えるでしょう。

駆動方式 特徴 メリット デメリット 使用シーン
二輪駆動
(前輪駆動/後輪駆動)
前輪または後輪の2輪を駆動 前輪駆動:燃費が良い
後輪駆動:力強い
前輪駆動:雪道などに弱い
後輪駆動:燃費が良くない
舗装路
四輪駆動 4輪すべてを駆動 走破性が高い 燃費が良くない
舗装路での走行性能は二輪駆動に劣る
オフロード(ぬかるみ、雪道など)
オールモード4×4 コンピューター制御で前後の車輪への力の配分を自動で変更する四輪駆動 あらゆる路面状況で安定した走行が可能
燃費と走破性を両立
構造が複雑 あらゆる路面(舗装路、オフロード)

自動制御の快適性

自動制御の快適性

この車は、あらゆる状況で快適な乗り心地を提供するために、高度な自動制御技術を搭載しています。

通常、乾燥した道路を走る際には、後ろ二つの車輪にのみ動力が伝えられます。これにより、軽快な操作性と燃費の良さを実現しています。まるでスポーツカーのように、キビキビとした走りを楽しむことができるでしょう。

一方、雨や雪で路面が滑りやすい場合は、状況が一変します。四つの車輪全てに動力が行き渡ることで、しっかりと路面を捉え、安全な走行を可能にします。急な坂道やカーブでも、動力の配分を自動で調整することで、安定した走りを保ちます。

さらに、アクセルペダルを強く踏み込んだ時にも、この自動制御は活躍します。エンジンの力を無駄なく路面に伝え、力強い加速を実現します。また、カーブを曲がる際にも、車体の傾きを自動で抑え、スムーズな旋回を助けます。

これら全ての制御は、車に搭載された様々な装置によって行われています。路面の状況や車の速度、ハンドルの角度など、様々な情報を常に監視し、最適な状態を維持します。ドライバーは、まるで路面に吸い付くような安定感と、意のままになる操作性を体感できるでしょう。まさに、快適な乗り心地を追求した技術の結晶と言えるでしょう。

路面状況 駆動方式 運転体験
乾燥路面 後輪駆動 軽快な操作性、キビキビとした走り、燃費が良い
雨天/雪道 四輪駆動 路面を捉える、安全な走行、安定した走り
急加速時 四輪駆動 力強い加速
カーブ時 四輪駆動 スムーズな旋回、車体の傾き抑制

自在な駆動方式の選択

自在な駆動方式の選択

車が備える駆動方式は、道路状況や運転の好みに合わせて自在に選択できることが望ましいものです。今回ご紹介する全車輪駆動システムは、自動制御に加え、運転者の意思で駆動方式を自由に選べる柔軟性を備えています。

普段使いに便利な自動制御では、刻々と変化する路面状況をシステムが自動的に判断し、前後の車輪への力の配分を最適に調整します。乾いた舗装路では燃費を良くするために後輪へ、滑りやすい雪道やぬかるんだ道では安定性を高めるために四輪へ、といった具合に状況に応じた最適な駆動力を実現します。

一方、二輪駆動は、主に後輪を駆動させることで燃費向上を狙います。舗装路を走る際、エンジンが生み出す力を無駄なく路面に伝えることで、燃料消費を抑えた経済的な運転を可能にします。

さらに、前後輪へ均等に駆動力を分配する固定駆動も選択可能です。これは、雪道やぬかるみ、砂利道といった悪路での走破性を高めるために有効です。前後輪に均等に力を配分することで、タイヤの空転を防ぎ、しっかりと路面を捉え、困難な状況でも安定した走行を可能にします。

このように、街中での快適な運転から、悪路での力強い走行まで、運転者は状況や好みに合わせて駆動方式を自由に選択できます。例えば、普段の買い物などでは自動制御で快適に、積雪時や未舗装路では固定駆動で力強く、といった使い分けが可能です。まさに、運転者の思い通りに操れる、あらゆる場面で最適な走りを提供するシステムと言えるでしょう。

駆動方式 説明 メリット 使用場面
自動制御 路面状況に応じて前後輪への力の配分を自動調整 状況に応じた最適な駆動力、燃費向上、安定性向上 普段使い、様々な路面状況
二輪駆動 主に後輪を駆動 燃費向上 舗装路
固定駆動 前後輪へ均等に駆動力を分配 悪路走破性向上、安定走行 雪道、ぬかるみ、砂利道

日産の技術の粋

日産の技術の粋

日産が誇る高度な四輪駆動技術、「オールモード4×4」は、まさに同社の技術力の結晶と言えるでしょう。その名は伊達ではなく、路面状況に応じて前輪と後輪への駆動力の配分を自動的に調整することで、あらゆる状況下で優れた走行安定性と走破性を実現しています。

乾いた舗装路では、後輪駆動を主体とすることで、軽快で気持ちの良い走りを実現します。滑りやすい雪道や凍結路では、四輪へ駆動力を適切に配分することで、タイヤの空転を抑え、しっかりと路面を捉えることで安定した走行を可能にします。オフロード走行においても、悪路での走破性を高め、ドライバーをしっかりと目的地へと導きます。

特に、名車「スカイラインGT-R」への搭載は、このシステムの高性能ぶりを象徴しています。スポーツカーとしての高い走行性能と、あらゆる路面状況に対応する走破性を両立させることは容易ではありません。しかし、オールモード4×4は、高度な電子制御技術と緻密な機械構造の融合により、この難題を見事に克服しています。

電子制御装置は、様々なセンサーの情報に基づき、瞬時に路面状況を判断し、前後輪への駆動力の配分を最適化します。これにより、ドライバーは特別な操作をすることなく、常に最適な駆動力を得ることができ、どんな道でも安心して運転を楽しむことができます。

このシステムは、単なる四輪駆動システムではなく、ドライバーと車との一体感を高めるための重要な要素と言えるでしょう。路面状況を意識することなく、思い通りの運転操作が可能になることで、ドライバーは運転そのものに集中することができます。そして、車との一体感を感じながら、運転の楽しさを存分に味わうことができるのです。まさに、日産の技術の粋を集めた、革新的な四輪駆動システムと言えるでしょう。

路面状況 駆動方式 効果
乾いた舗装路 後輪駆動主体 軽快な走り
雪道/凍結路 四輪駆動 安定した走行
オフロード 四輪駆動 高い走破性

未来への展望

未来への展望

四輪駆動は、これまで多くの改良を重ね、進化を続けてきました。その到達点の一つと言えるのが、路面や走行状況に応じて駆動方式を自動で切り替える四輪駆動です。しかし、技術の進歩は留まることを知らず、この先も更なる進化が期待されています。高度な感知技術や、より精密な制御機構、そして電気で動かす技術との組み合わせなど、様々な可能性を秘めているのです。

まず、感知技術の進化について考えてみましょう。路面の状況や車の状態を、より正確に捉えることができれば、四輪駆動の制御もより緻密になります。例えば、路面の凍結状態や摩擦係数を細かく感知することで、滑りやすい路面でも安定した走行が可能になります。また、周りの車の動きや歩行者の位置を正確に把握することで、事故を未然に防ぐこともできるようになるでしょう。

次に、制御機構の高度化も重要な要素です。より高度な制御機構は、様々な状況に応じて最適な駆動力を各車輪に配分することを可能にします。例えば、急カーブでは外側の車輪に、滑りやすい路面ではグリップの良い車輪により多くの駆動力を配分することで、安定した走行を維持することができます。また、アクセルやブレーキ操作、ハンドル操作など、運転手の操作に合わせて駆動力を調整することで、より自然で快適な運転感覚を実現できるでしょう。

そして、電気で動かす技術との融合は、四輪駆動の進化に大きな可能性をもたらします。電気モーターは、内燃機関に比べて応答性が高く、細かい制御が容易です。四輪それぞれに電気モーターを搭載することで、路面状況や走行状況に応じて、よりきめ細かく駆動力を制御することが可能になります。これにより、燃費の向上や走行性能の向上、そしてより高度な安全機能の実現が期待できます。

これらの技術革新により、四輪駆動は、より安全で快適な運転体験を提供してくれるでしょう。未来の車は、様々な高度な技術で運転手を支え、どんな状況でも最高の走りを実現してくれるはずです。そして、その進化を牽引するのが、路面状況に応じて駆動方式を切り替える、革新的な四輪駆動システムであることは間違いありません。

未来への展望