速度監視の眼、オービスの仕組み

速度監視の眼、オービスの仕組み

車のことを知りたい

先生、『オービス』って、よく聞きますが、どういう意味ですか?

車の研究家

自動でスピード違反の車を見つけて、写真を撮る機械のことだよ。道路わきの大きな箱みたいなものを見たことがないかな?

車のことを知りたい

ああ、見たことあります!あの箱の中にカメラが入っているんですか?

車の研究家

そうだよ。スピードを出しすぎている車を自動で見つけて写真を撮るんだ。だから、制限速度を守って運転することが大切だよ。

オービスとは。

自動で速度違反を取り締まるカメラ装置のことを「オービス」とよく言いますが、これはアメリカのボーイング社が開発し、東京航空計器が特許を導入して1973年に初めて日本で使われるようになりました。もともとは「オービスⅢ」という名前の装置でしたが、今では同じような装置の総称として使われています。「オービス」という言葉はラテン語で「目」という意味です。

オービスとは

オービスとは

道の端に設置されている、速度の出し過ぎを取り締まる機械を、一般的にオービスと呼びます。正式には自動速度違反取締装置といい、決められた速度よりも速く走っている車を自動的に写真や動画で記録する役割があります。この装置は、主に2種類あります。一つは、道路に埋め込まれた装置で、車が通過する時に速度を測り、速度超過の場合にはカメラが作動してナンバープレートや運転している人の顔を撮影します。もう一つは、道路の脇に設置されたレーダー式の装置で、レーダーを使って速度を測り、速度超過の場合にはカメラが作動します。

撮影された写真や動画は、警察官によって確認され、速度違反の証拠として使われます。オービスがあることで、運転する人は速度制限を守る意識が高まり、交通事故を減らす効果が期待されています。速度を出し過ぎると大きな事故につながる可能性があるため、オービスによる取り締まりは、安全な道路環境を守る上で大切な役割を担っています。運転する人は、オービスがあることを意識し、常に決められた速度を守って運転する必要があります。

オービスは、道路交通法という法律に基づいて設置・運用されており、取り締まりも正しい手順で行われています。もし、オービスによる取り締まりに納得できない場合は、異議を申し立てることができますが、速度違反をしていないという証拠がない限り、罰則を受けることになります。安全運転を心がけ、オービスによる取り締まりを受けないようにすることが大切です。日頃から、道路標識で示される制限速度を確認し、速度計に注意を払いながら運転しましょう。また、カーナビゲーションシステムなどを使用する場合は、速度情報の提供機能を活用することで、速度超過を防ぐのに役立ちます。周囲の交通状況にも注意を払い、安全な速度で運転することが、自分自身と周りの人の安全を守ることにつながります。

オービスの種類 設置場所 測定方法 記録方法
路面埋込型 道路に埋め込まれている 車が通過する時に速度を測定 ナンバープレートや運転者の顔をカメラで撮影
レーダー式 道路脇に設置 レーダーで速度を測定 カメラで撮影
オービスによる取り締まりの流れ
速度超過の車を検知
写真や動画で記録
警察官が確認
速度違反の証拠として使用
速度違反への対処
道路標識で制限速度を確認
速度計に注意
カーナビゲーションシステムの速度情報提供機能を活用

オービスの種類

オービスの種類

道路の安全を守るため、速度違反を取り締まる装置として知られる自動速度取締装置、通称オービス。大きく分けて三つの種類があり、それぞれ仕組みや特徴が異なります。一つ目は、電波を使って速度を測る、いわゆる電波式です。電波を車両に照射し、反射して戻ってくるまでの時間から速度を計算します。この電波式は、持ち運びできる機器もあり、設置場所が変わることもあります。そのため、ドライバーは常に速度に気を配る必要があります。電波式は、一つの方向に向かって電波を出すので、装置に向かってくる車両の速度しか測ることができません。

二つ目は、道路に埋め込まれた輪っか状の装置を使う、いわゆる輪っか式です。この輪っかを車両が通過する時間を計測することで速度を割り出します。輪っかを複数設置することで、ある区間内の平均速度を測ることも可能です。これは、特定の区間での速度超過を抑止するのに効果的です。また、電波式とは異なり、輪っか式は両方向の速度を計測できるという利点もあります。

三つ目は、高感度カメラとセンサーを組み合わせた、いわゆる光電式です。道路上に設置されたカメラで車両を撮影し、センサーが車両の通過時間を計測することで速度を算出します。他の二つの方式に比べて、設置費用が抑えられるというメリットがあります。光電式は、電波を出さずに速度を計測できるため、ドライバーに気づかれにくいという特徴もあります。

このように、オービスには種類があり、それぞれの特性に合わせて設置場所や用途が決められています。ドライバーは、どの種類のオービスが設置されているかを意識する必要はありませんが、常に決められた速度を守って、安全運転を心がけることが大切です。

種類 測定方法 特徴 メリット/デメリット
電波式 車両に電波を照射し、反射して戻るまでの時間から速度を計算 可搬式もあるため設置場所が変わる可能性あり、一方向のみ計測可能 機動性が高い/逆方向の速度計測不可
ループコイル式 道路に埋め込まれたループを車両が通過する時間を計測 複数設置で平均速度計測可能、両方向計測可能 特定区間での速度抑制効果が高い/設置工事が大掛かり
光電式 カメラとセンサーで車両の通過時間を計測 設置費用が安い、ドライバーに気づかれにくい 低コスト/検知精度に課題がある場合も

オービスの設置場所

オービスの設置場所

速度を監視する装置は、交通事故を減らすために、事故が多い場所や、速度超過が多い場所に設置されます。どのような場所に設置されることが多いか、詳しく見ていきましょう。

まず、高速道路や主要な道路です。これらの道路は、道幅が広く、見通しが良いため、つい速度を出し過ぎてしまう人が少なくありません。そのため、速度監視装置の設置場所として選ばれることが多くなっています。特に、長い直線道路は、速度が出やすいので注意が必要です。

次に、学校への通学路や住宅地など、人が多く行き来する場所です。子供や歩行者、自転車の安全を守るために、速度監視装置が設置されることがあります。周囲の状況に気を配り、安全な速度で運転することが大切です。

速度監視装置の設置場所は、道路の状況や交通量、事故の発生状況などを考慮して決められます。そして、交通状況の変化に合わせて、定期的に見直されています。どこに設置されているかを知りたい場合は、警察のホームページなどで確認できる場合があります。

しかし、どこに設置されているかを知っているからといって、速度違反をして良いわけではありません。速度監視装置がある場所だけ速度を落とすのではなく、常に交通ルールを守り、安全な速度で運転することが何よりも重要です。速度監視装置は、運転手に速度制限を守るように促すための装置であり、交通安全に役立っています。交通ルールを守り、安全運転を心がけましょう。

速度監視装置の設置場所 理由
高速道路や主要な道路 道幅が広く、見通しが良いため、速度超過しやすい
学校への通学路や住宅地 子供や歩行者、自転車の安全を守るため

オービスの役割

オービスの役割

自動速度取締装置、いわゆるオービスの大きな役割は、速度違反の車を自動で見つけ出し、取り締まることです。カメラと速度測定装置が一体となり、設定された制限速度を超えて走る車を自動的に撮影します。撮影された写真は、ナンバープレートや運転者の顔を識別できる鮮明さで記録され、証拠として活用されます。これにより、速度超過による危険運転を減らし、交通事故を防ぐ効果が期待できます。

オービスの存在そのものが、ドライバーに速度を落とさせる抑止力となることも重要な役割の一つです。オービスが設置されていると分かれば、ドライバーは自然と速度を意識し、制限速度を守るようになります。この結果、危険な速度超過が減り、安全な道路環境の維持に繋がります。また、オービスには速度違反の抑止効果だけでなく、交通事故の状況把握や分析にも役立つ側面があります。オービスで記録されたデータは、事故が発生しやすい場所や時間帯、速度違反の傾向などを分析する際に活用されます。これらの分析結果に基づいて、道路の改良や交通規制の見直し、注意喚起の看板設置など、より効果的な対策を立てることができます。

例えば、特定の場所で事故が多発している場合、オービスのデータから速度超過が原因となっていることが分かれば、その場所にオービスを増設したり、速度制限を厳しくしたりすることで事故の発生率を下げることができます。また、集められたデータは、ドライバーへの交通安全教育にも役立ちます。速度違反の現状や危険性を具体的に示すことで、ドライバーの安全意識向上を促すことができます。このように、オービスは単なる取り締まり装置ではなく、集めた情報を分析し、安全な道路を作るための大切な道具として機能していると言えるでしょう。オービスの有効活用は、交通事故のない安全な社会を作る上で、今後も重要な役割を担っていくと考えられます。

オービスの役割 説明
速度違反の車の自動検知と取り締まり カメラと速度測定装置で速度違反車を自動撮影し、証拠とする。
速度違反の抑止 オービスの存在がドライバーに速度を落とさせる効果を持つ。
交通事故の状況把握と分析 記録されたデータは事故多発地点の特定や速度違反傾向の分析に活用され、道路改良や交通規制見直しなどに役立つ。

罰則と反則金

罰則と反則金

速度超過で自動的に速度違反を記録する装置によって取り締まられた場合、道路交通法で定められた罰則と反則金が科されます。その厳しさは、制限速度を超えた速度によって変わります。少しの速度超過であれば、比較的軽い罰則と反則金で済みますが、大幅な速度超過になると、重い罰則と反則金が科されることになります。

具体的には、一般道路で制限速度を30キロメートル毎時以上超過した場合、また、高速道路で制限速度を40キロメートル毎時以上超過した場合は、一度で運転免許停止処分(いわゆる一発免停)の対象となります。同時に、違反点数の加算も行われ、一定期間、運転免許の効力が停止されます。さらに、速度違反を繰り返すと、累積点数に応じて、一定期間の免許停止処分または運転免許そのものが取り消される処分を受ける可能性があります。これらの処分は、運転ができなくなるだけでなく、社会生活にも大きな支障をきたす可能性があるため、十分に注意する必要があります。

反則金は、指定された金融機関やコンビニエンスストアなどで納付します。納付期限が定められており、期限までに納付しない場合は、督促状が送付され、最終的には裁判所に出頭し、より重い罰則が科される可能性もあります。反則金の滞納は、決して軽い気持ちで見過ごせるものではありません。

速度違反は、自分自身だけでなく、周囲の歩行者や他の車両に乗っている人々にも危険を及ぼす行為です。交通事故は、一瞬の気の緩みや不注意で発生し、取り返しのつかない結果を招く可能性があります。交通ルールとマナーを守り、常に安全運転を意識することが、自分自身と周囲の人々の安全を守る上で何よりも大切です。

速度違反を取り締まる装置は、ドライバーに速度制限を守る意識を高めさせ、交通事故を減らすという大きな役割を担っています。速度違反は決して軽く考えていいものではなく、重大な結果につながる可能性があることをしっかりと認識し、責任ある行動をとるように心がけましょう。

速度超過の程度 罰則 反則金 その他
軽微な速度超過 比較的軽い罰則 比較的少額
一般道で30km/h以上超過
高速道で40km/h以上超過
一発免停
(点数加算、免許停止)
高額 繰り返すと免許停止または取り消し

反則金の納付

  • 指定金融機関、コンビニ等で納付
  • 期限内に納付しないと督促、裁判所出頭、より重い罰則の可能性

速度違反の危険性

  • 周囲に危険を及ぼす行為
  • 交通事故の発生リスク

安全運転の重要性

  • 交通ルールとマナーを守る
  • 安全運転を意識する