はね上げ式

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車の構造

車の後部窓:安全と快適を支える技術

車の後部窓は、大きく分けて固定式と可動式の二種類があります。固定式はその名の通り、窓枠に固定されている窓です。多くの乗用車に採用されている一般的な形式です。製造費用を抑えることができる上に、車体の強度を高める効果も期待できます。窓枠と一体化しているため、隙間風が入りにくく、車内の静粛性を高めることにも繋がります。しかし、窓を開けることができないため、換気は主に前の窓やエアコンに頼ることになります。後部座席の乗客が窓を開けて外の景色を楽しみたい場合は、固定式の窓では叶いません。一方、可動式は開閉可能な窓であり、主に荷室を持つワゴン車やハッチバック車などで見られます。荷物の出し入れをしやすくするだけでなく、車内の空気を入れ替えるのにも役立ちます。可動式の窓にもいくつかの種類があります。例えば、上部に蝶番が取り付けられており、外側へ押し出すように開く開き戸型、上に持ち上げて開く跳ね上げ型などが挙げられます。跳ね上げ型は、雨天時でも雨水が車内に入りづらいという利点があります。さらに近年では、スイッチ一つで開閉できる電動式も増えてきており、利便性が向上しています。電動式は、運転席から簡単に操作できるため、後部座席の乗客に配慮することができます。このように、後部窓にはそれぞれに長所と短所があります。車種によって形状や機能が異なるため、車の用途や使い方、個人の好みに合わせて適切なタイプを選ぶことが大切です。
車の構造

車の後部ドア:種類と特徴

車の後部扉は、車の形や使い方によって様々な種類があります。大きく分けると、上に向かって開く跳ね上げ式、横に開く横開き式、そして左右に開く観音開き式の三種類があります。跳ね上げ式は、天井に向かって大きく開く扉です。主に箱型の車や多人数乗りの車に見られます。扉の上半分は強化合わせガラス、下半分は鉄板でできているものが一般的です。跳ね上げ式扉の最大の利点は、荷物の出し入れがしやすいことです。扉が大きく開くため、大きな荷物でも楽に積み降ろしできます。また、雨の日でも荷室に雨水が入り込みにくいという長所もあります。横開き式は、かつては後部に予備のタイヤを付けている車に多く使われていました。扉は車体側面に向かって横に開きます。しかし、最近は予備のタイヤを車体内部にしまう車が増えたため、横開き式の扉を採用する車は少なくなってきました。横開き式は、狭い場所での荷物の出し入れが少し難しい場合があります。観音開き式は、左右の扉が観音様の扉のように外側に開きます。左右対称に開くものと、左右非対称に開くものがあります。左右非対称の場合は、幅の広い側に予備のタイヤが取り付けられていることが多いです。観音開き式は、荷室へのアクセスが非常に良いという特徴があります。特に、荷物の積み下ろしが多い商用車や、車の中で寝泊まりする人たちに人気があります。左右に大きく開くため、荷室の空間を最大限に活用できます。また、車体後部の開口部が大きくなるため、自転車などの長い荷物も楽に積み込むことができます。