インパネシフト

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運転席周りの変化:ダッシュシフトの利点と欠点

運転席と助手席の間にある、速度計や燃料計などが配置された計器盤(計器板)からシフトレバーが生えている配置のことを、ダッシュシフトと呼びます。これは、操作盤シフトと呼ばれることもあり、多くの場合、操作盤の中央付近に位置しています。ダッシュシフトの大きな利点は、運転席と助手席の間の移動が楽になることです。特に、限られた空間を最大限に活用したい、小さな車や家族向け乗用車などでよく採用されています。例えば、大人数で乗車する機会が多い家族向け乗用車では、運転席と助手席の間を移動することで、3列目シートへのアクセスが容易になります。また、運転席からシフトレバーまでの距離が近く、操作しやすいこともメリットの一つです。前方に手を伸ばすだけで操作できるので、運転姿勢の変化を最小限に抑えられます。一方で、ダッシュシフトには設計上の制約もあります。シフトレバーの位置が固定されているため、他の装置の配置や外観の設計に影響を及ぼす可能性があります。例えば、収納スペースやエアコンの吹き出し口の位置などが制限される場合があります。また、操作感についても、従来の床置き式シフトやハンドル操作式シフトに慣れている人にとっては、違和感を覚えるかもしれません。シフトレバーの操作方法や感触が異なるため、使い始めは戸惑うこともあるでしょう。しかし、車内空間を広々使えるという点で、ダッシュシフトは大きな価値を持つ配置方法であり、これからの車の設計においても重要な役割を担っていくと考えられます。
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進化するシフトレバー:インパネシフトの魅力

運転席に座った時の動きやすさを考えて配置された、インパネシフト。これは、従来の床に設置されたシフトレバーと比べて、いくつかの利点があります。まず、運転席から手を伸ばした時に、自然な位置にシフトレバーがあることです。床に設置されたレバーの場合、腕を曲げて、ある程度体をかがめる必要がありますが、インパネシフトは、計器類と同じ高さに設置されているため、腕を自然に伸ばすだけで操作できます。特に、体の小さい方や腕の短い方にとっては、この違いは大きく、無理なく操作できると感じられるでしょう。次に、視線の移動が少ないという点です。道路状況の把握は安全運転において何よりも大切です。床に設置されたレバーを操作する場合、どうしても視線を下に動かす必要があります。一方、インパネシフトは視線の高さに近い位置にあるため、視線を大きく動かすことなく操作できます。つまり、前方の道路から目を離す時間が短くなり、より安全に運転に集中できるのです。さらに、これらの操作のしやすさは、運転時の疲労を軽減することにも繋がります。長時間の運転では、小さな動作の積み重ねが体に負担をかけます。インパネシフトは、そうした負担を減らし、より快適な運転を可能にします。特に、渋滞などで頻繁にギアを変える必要がある状況では、その効果は顕著に現れるでしょう。このように、インパネシフトは、ドライバーにとって、操作性と安全性を向上させるだけでなく、疲労軽減にも貢献する、優れた設計と言えるでしょう。