
接触接着剤:瞬時に強力接着
接触接着剤は、くっつけるもの両方に塗って使う、少し変わった糊です。両面に塗って、しばらく乾かしてから、ぎゅっと押し付けると、とても強力にくっつきます。この「しばらく乾かす時間」のことを、専門用語で「開放時間」と呼びます。この開放時間は、糊の種類や周りの気温、湿度などによって、数分から数時間と大きく変わります。塗ってすぐに貼り付けるのではなく、適切な開放時間を置くことがとても大切です。なぜなら、糊に含まれる揮発性の液体が蒸発して、表面がちょうど良い粘り気になるまで待たなければならないからです。開放時間が短すぎると、液体が十分に蒸発せず、糊の力が十分に出ません。そのため、剥がれやすくなってしまいます。逆に、開放時間が長すぎると、糊が固くなりすぎて、これもまたうまくくっつきません。ちょうど良い開放時間を見つけるには、糊の説明書をよく読むことが大切です。説明書には、糊の種類や使い方、適切な開放時間などが詳しく書いてあります。また、気温や湿度が高い場合は、開放時間が短くなる傾向があります。逆に、気温や湿度が低い場合は、開放時間が長くなる傾向があります。このような環境の変化にも注意しながら、説明書に書いてある適切な開放時間を守ることが、しっかりくっつけるための重要な点です。さらに、くっつける面の汚れや油分をきちんと取り除くことも、接着力を高めるために大切です。下地処理をしっかり行うことで、より強力で長持ちする接着が得られます。接触接着剤は、ゴムや革、布、木など、様々な材料をくっつけることができる便利な糊です。しかし、開放時間を間違えると、十分な接着力が得られません。そのため、使用する糊の説明書をよく読んで、適切な開放時間を守ることが、成功の鍵となります。