半月キー

記事数:(1)

駆動系

半月キー:手軽で便利な軸と部品の連結部品

半月キーとは、読んで字のごとく、半月の形をした部品のことです。機械の回転する軸と、その軸に取り付けられる歯車やプーリーなどを、がっちりと固定する大切な役割を担っています。 私たちの身の回りを見渡すと、自動車や工場の機械、家電製品の中のモーターなど、実に様々な機械の中で、この半月キーが活躍しています。例えば、自動車のエンジンでは、動力をタイヤに伝えるまでに、いくつもの軸と歯車が噛み合っています。この時、軸と歯車が滑らかに回転するよう、半月キーが軸と歯車をしっかりと繋ぎ止めているのです。 半月キーは、軸と部品の間に挟み込むようにして使われます。軸にはあらかじめ、半月キーと同じ形の溝が彫られています。また、歯車などにも、軸の溝に合うような溝が作られています。そこに半月キーを差し込むことで、軸と部品が一体となり、回転する力を無駄なく伝えることができるのです。 半月キーの形は、断面を見ると半円形をしています。この形には、大きな利点があります。それは、取り付けや取り外しが比較的簡単であるということです。もしも、歯車などが壊れて交換が必要になった場合でも、半月キーを外すことで、簡単に部品を交換することができます。 このように、半月キーは、小さいながらも、機械にとって無くてはならない、縁の下の力持ちと言えるでしょう。私たちの生活を支える様々な機械の中で、動力を確実に伝えるという重要な役割を、静かに果たしているのです。