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エンジン

高性能のひみつ!コンデンサー放電点火装置

自動車の心臓部ともいえる動力源、エンジン。そのエンジンを動かすために欠かせないのが燃料と空気の混合気に火をつけることです。この大切な役割を担うのが点火装置です。点火装置は、バッテリーに蓄えられた電気を高電圧に変換し、スパークプラグと呼ばれる部品に送ります。スパークプラグの先端では、この高電圧によって火花が発生します。この火花が、エンジン内部の燃焼室に送り込まれたガソリンと空気の混合気に点火し、爆発を起こします。この爆発の力でピストンが押し下げられ、車が動くための力が生まれるのです。点火装置の重要な役割の一つに点火時期の制御があります。エンジンの回転数や負荷に応じて、最適なタイミングで点火を行う必要があります。早すぎても遅すぎてもエンジンの性能が低下し、燃費が悪化したり、排気ガスが増加したりする原因になります。この点火時期の制御は、昔は機械式の装置で行われていましたが、近年の自動車ではコンピューターが制御する電子制御式が主流となっています。電子制御式は、様々なセンサーからの情報に基づいて、常に最適な点火時期を調整するため、より精密な制御が可能となっています。点火装置が正常に働かなければ、エンジンは始動しないばかりか、スムーズに回転しません。これは、いわば人間の心臓が正常に鼓動しなければ生命活動が維持できないのと同じです。快適な運転、良好な燃費、そして環境への配慮。これらを達成するために、点火装置は縁の下の力持ちとして重要な役割を担っているのです。