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エンジン

車の心臓部、空気の流れを測る重要部品

車は走るために燃料を燃やす必要があります。燃料が効率よく燃えるには、ちょうど良い量の空気をエンジンに送り込むことが大切です。この空気の量を正確に測るのが、空気量計の役割です。空気量計は、空気を取り入れるための管の中に設置されています。 空気量計は、エンジンに吸い込まれる空気の量を常に測っています。そして、その情報をエンジンの制御装置に送ります。この制御装置は、まるで車の頭脳のようなものです。空気量計の情報に基づいて、制御装置は燃料の噴射量を調整します。燃料が適切な量で噴射されることで、エンジンは一番良い状態で燃焼することができます。 空気量計には色々な種類があります。羽根車式は、空気の流れによって羽根車が回転し、その回転数から空気量を測ります。空気の流れが速ければ速いほど、羽根車は速く回転します。また、熱線式は、細い電熱線に空気を当て、その温度変化から空気量を測ります。空気の流れが速いと電熱線の温度が下がります。この温度変化を電気信号に変換して空気量を計算します。カルマン渦式は、空気の流れによって発生する渦の数を測ることで空気量を計測します。空気の流れが速くなると、渦の発生する数が多くなります。 このように、空気量計はエンジンの性能と燃費に大きな影響を与えます。空気量計が正確に作動することで、車はスムーズに走り、燃料も無駄なく使えるようになります。つまり、空気量計は、車の心臓部であるエンジンを支える重要な部品の一つと言えるでしょう。
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安定した燃料供給:蓄圧式噴射システム

車の心臓部であるエンジンには、燃料を送り込むための緻密な仕組みが備わっています。その一つが蓄圧式噴射機構です。この機構は、燃料を最適な状態でエンジンに送り込むことで、滑らかで力強い走りを生み出します。 燃料はまず、燃料ポンプによって加圧されます。このポンプは、いわば燃料を送るための小さな心臓のような役割を果たします。ポンプによって高められた圧力の燃料は、次に蓄圧器へと送られます。蓄圧器は、名前の通り、燃料の圧力を一定に保つための容器です。この容器の中には、空気やばねが封じ込められています。これにより、燃料ポンプが休んでいる時でも、一定の圧力で燃料を供給することが可能になります。ちょうど、水鉄砲に水をためておくようなイメージです。 蓄圧器に蓄えられた燃料は、エンジンの状態に合わせて、必要な量だけ噴射されます。噴射のタイミングと量は、インジェクターと呼ばれる部品によって精密に制御されます。インジェクターは、エンジン内部の燃焼室に繋がる小さな弁のようなもので、開閉することで燃料の噴射量を調整します。 蓄圧式噴射機構の最大の利点は、エンジンの回転数や負荷が変化しても、燃料の圧力を一定に保てることです。急なアクセル操作や坂道など、エンジンの負担が大きくなる状況でも、安定した燃料供給を維持できます。これにより、エンジンは常に最適な状態で作動し、燃費の向上や排気ガスの減少にも繋がります。まるで、熟練の職人が燃料を丁寧に送り込んでいるかのようです。 このように、小さな部品の一つ一つが重要な役割を果たし、複雑に連携することで、車はスムーズに走り続けることができるのです。